我々のもう一つの役割
こんばんは。石川整体インターナショナルカレッジの石川貴章です。
今回は
「我々のもう一つの役割」
といったテーマでお話致します。
施術の前に大切なことがあります
手技療法には禁忌症というものがあります。
施術が危険となる可能性があったり、早急に専門医に紹介すべき状態である可能性があるという状況を指します。
禁忌症には絶対禁忌と相対禁忌の二種類があります。
絶対禁忌とは
患者さんにどんな施術を行うことも危険を伴い、症状を訴えていない部位に関しても施術をすること自体に危険性があるというものです。
相対禁忌とは
相対禁忌は施術を行ってはいけない部位や行ってはいけない施術方法があるというものです。
例えば高熱を伴う全身の皮膚病変を起こしている患者さんが来院されたとします。もし患者さんは腰の痛みのためにご来院されたとしても、これは何らかの感染症を患っている可能性があり、一切の施術行為は行うことができない絶対禁忌の状況です。
他には、両手が痺れるという患者さんのお身体を拝見した結果、病的反射というものが観察されたとします。この場合に我々に求められる最善の対応は、医療機関を受診するようご案内をすることになります。
相対禁忌の例としては、左足を骨折している患者さんに対して、左足以外の部位に対する施術は可能ですが、施術する際に左足に少しでも負荷がかかる可能性のある施術方法は絶対に避けなければなりません。
私たちの大切な役割
我々は施術を通してクライアントの皆様のニーズにお応えできるよう務めることだけなく、
時には施術が適応できない状況であれば、医療機関等へのご案内をし、ベストな選択をして頂けるようご説明することも大切な役割の一つです。
クライアントの方々は、ご自分の状況が分からないためにご相談に来られますので、
中には重篤な疾患や緊急性のある状況である可能性も十分に考えられます。
「せっかくご来院頂いたのに、お断りするようで言いにくい…」
そんな風に思う必要はありません。
丁寧にしっかりと説明をさせて頂くことが大切です。
仮に何も異常はなかったとしても、その対応は患者さんのためであったことに間違いはありません。
しっかりと身体の状況をみてくれる、必要あれば病院に行くべきか相談にのってくれる。
そんな存在でありたいと私は日々思っております。
石川整体 International College
石川貴章

石川貴章。IMIC学長。石川カイロプラクティック総院長。RMIT大学カイロプラクティック学科日本校の臨床テクニック、臨床学の元常任講師。