私が描いている未来の医療
石川整体インターナショナルカレッジの
石川貴章です。
今回は、「私が描いている未来の医療」というテーマでお話いたします。
私たちが抱えるマイナートラブル
総務省統計局の発表による2022年2月時点の日本総人口は1億2534万人(概算値)です。
このすべての方々のため、私はいつの日か日本の医療に一つの新しいシステムを作っていきたいと考えています。
多くの皆さんは何か身体の不調が現れた時、病院へ伺って医師に診察をお願いすると思います。
原因が特定され適切な治療や処置が施されれば、安心して回復されることと思います。
しかしなかなか原因が見つからない場合や、症状の原因が特定されない場合はどうしたらいいでしょうか。
医師の先生方はそのような難しい対応を迫られることも少なくないのではないかと思います。
「検査上は異常ないですね」
と告げるしかない。そんな心苦しいこともあるかと思います。
この患者さんの状況は白黒はっきりしないグレーな状態で、マイナートラブルとも呼べる状態です。
患者さんの選択肢
例えば、腰痛を主訴に医師に相談されたケースにおいて、明らかな神経症状や随伴症状がある場合、もしくは各種検査の結果なんらかの所見が出れば確定診断に至るかと思います。
しかし、多くの場合は軽度の腰椎変形、椎間板高の減少や若干の椎間板ヘルニアが観察される、といったところかと思います。
そのような場合は、お薬で症状を緩和させながら経過観察ということになるかと思います。
「病院では何もしてくれない」
「薬とシップを処方されるだけ」
そんな声が届くことも少なくないかと思います。
そこから後の治療の選択はそれぞれの患者さん自身に委ねられ、リハビリテーションに通院される方、接骨院や鍼灸院、その他整体院やカイロプラクティック院などに相談される方、
またはそのまま何もせずに経過をみるという方等々、それぞれのご判断となるわけです。
患者さんはこのような場合に、病院以外でどんなところに相談したらいいのか、どんな専門の先生がいるのか、
良い先生はどこにいるのか、等迷うことも多いかと思います。
実際のところ数多く存在する治療院、施術院などには統一された基準はなく、各々のやり方や考え方で臨床をしています。
上級認定資格制度を構築する
私はこの状況を改善する為、
「医師の先生方からガイダンスをしていただける施設」を認定化するシステムを構築したいと考えています。
医師から正式にガイダンスしていただける専門家であることを公表するための上級認定ということです。
新たな上級認定資格制度を設け、定期的なインスペクション(視察調査)を実施し、認定を継続することができれば、その施設は地域の病院や関連施設と提携する形で、安心して患者さんをガイダンスできるというシステムです。
既存の国家試験資格はあくまで資格保持の為に最低限必要な知識と能力の確認という位置づけになると思いますが、
この上級認定資格試験は、所持している資格等に関係なく受験できるように設定する代わり、実際の臨床能力の高さを評価する認定試験としてペーパー試験ではなく、臨床実務を直接現地にて評価、実施日にインスペクターが一般の患者さんとして来院し評価をするという、言わば「ミシュラン方式」が望ましいと考えています。
このシステムを通じて、患者さんの訴えるマイナートラブルに対しても、適切なケアを提供できる体制づくりを国内で実現したいと考えています。
患者さんの訴える苦しみに、メジャーもマイナーもありません。
痛み止めのお薬を毎日飲み続ける、毎日シップを貼り続ける。
それで本当によいのでしょうか。本当に手遅れなのでしょうか。
本当にできることはないのでしょうか。
私は自分の生まれ育った国の医療がそのような風習になっていることを、
日々心苦しく思っています。
きちんと患者さんと向き合い、根本的な改善を目指して施術に当たっている専門家が
きちんと認められ、苦しんでいる患者さんが一人たりとも見捨てられることのない、
そんな日本になって欲しいと願っています。
石川整体インターナショナルカレッジ
石川貴章
石川貴章。IMIC学長。石川カイロプラクティック総院長。RMIT大学カイロプラクティック学科日本校の臨床テクニック、臨床学の元常任講師。